転職理由「キャリアアップしたい」は面接で通用しない?

転職理由「キャリアアップしたい」は面接で通用しない?

キャリアアップとは?

キャリアアップとは直訳すれば「経歴を高めること」です。具体的には、役職の昇進、派遣社員から正社員への雇用形態の変更は、一般的にキャリアアップになります。転職においては、現職よりも好条件(高い地位や年収アップなど)での転職を「キャリアアップ転職」と呼びます。

解釈を拡大すれば、キャリアアップは「将来ありたい姿」と言い換えることもできます。【今より高度な仕事】【幅の広い仕事】【尖った仕事】と様々な意味合いで捉えられます。

キャリアアップとスキルアップとの違いは?

スキルアップは技術・技能そのものを高めることです。例えば、新しく資格を取得することや実務経験を積むことになります。キャリアアップとスキルアップの大きな違いは、環境に左右されるかどうかです。

  • スキルアップ:置かれている立場や環境に関わらず、高めることが可能。
  • キャリアアップ:環境に依存する要素が多く、個人の努力だけでは達成することが難しい。

どんなにスキルを磨いても、それを活かせる環境がなければ、キャリアアップすることは難しいでしょう。キャリアアップを実現するためには、自分のキャリアを高められる環境かどうかを考えることが大切です。

転職理由で「キャリアアップのため」は納得される?

では面接で転職理由を聞かれた際に「キャリアアップのため」と答えることを企業側はどう捉えるでしょうか?一見すると無難な理由ですが、非常に抽象的な表現であることに気を付けましょう。

キャリアアップを転職理由とした場合、面接時では次のような深掘りの質問が想定されます。

  • どんなキャリアビジョンを描いていますか?
  • 当社でどんなことがしたいとお考えですか?
  • 現職(前職)でキャリアアップできなかった理由は何ですか?

上記のような深掘りの質問をされたら、具体性を持ったビジョンを納得感をもって答えられるかどうかがポイントです。キャリアアップの動機や目的が曖昧だと、墓穴を掘ることになりかねません。

現職でキャリアを積めているか振り返る

キャリアアップを退職理由に、不採用となってしまった事例を紹介します。

転職活動中のAさん(26歳)は営業の実務経験があります。現職の退職理由は「取り扱い商材が他社との差別化が難しい商品で売れなかった」ということです。

キャリアアップ転職を目指して不採用になった事例

Aさんは営業経験3年、年齢も若く、書類選考での評価は上々でした。今回は年収アップと興味のある商材へのキャリアアップ転職を目指しています。退職理由は商材がつまらなく、他社との差別化が難しい商品で売れなかったため。

面接では以下のようなやり取りがありました。

面接官「他社との差別化が難しい中であなたはどうやって売ろうと思いましたか?」
Aさん「顧客から嫌がられながらも訪問頻度を増やしましたが、売れませんでした」
面接官「訪問頻度を増やしたと言ってもそこまで用事があったのですか?」
Aさん「最初は新商品の話題があったので訪問してましたが、
そのうち話題も無くなり足が遠のいていき売上が落ちていきました。
差別化の出来ない商品で価格交渉だけのため、面白くなかったです。」

面接の結果、Aさんは不採用となりました。

現職の不満を述べるのではなく、改善策や行動実績を伝える

Aさんの不採用の原因は、面接で「商材に話題も無く商品が売れない」という事を強調してしまい、自ら考えて商品を売ろうという努力をしていないと評価されました。面接官はAさんについて「価格だけで勝負する営業スタイル」とみられ営業のスキルとしては乏しいと感じたようです。

企業側から求められる人材は「会社から言われた事をするだけの人材ではなく、自ら考えて動く人材」です。現職の不満な点を事実として伝えるにとどめ、対応策や工夫の実践を伝えるべきでした。回答例としては

  • 得意先の課題を見つけ、ニーズに沿った提案を意識した。
  • 得意先の好事例をほかの得意先へ共有し、競合他社よりも先に思い出して貰えるよう工夫した。
  • 取引先を増やすために、新規開拓の飛び込み訪問数を月〇〇件を実践した。

仮に思うような結果が出なかったとしても、次のキャリアであれば実現できるかもしれないという可能性を見せましょう。

まとめ

キャリアアップ転職をする場合には、やりたいことだけでなく、具体的に「今の自分ができること」も伝えること。そして、「企業に貢献することが自身のキャリアアップにつながる」ということを伝えられるようにしておきましょう。

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