中小企業から大手企業へのしくじり事例はこちらのコラムで見てきました。
今回は中小企業から大手企業のパターンを見ていきましょう。
大手企業のメリット
- 給与のベースが高い
- 福利厚生が充実している
- 倒産のリスクが中小と比べて少ない
- 研修制度が整っている
- 規模の大きな仕事が経験できる(大手・上場顧客の仕事が出来る)
- 社会的信用度がある
大手企業のデメリット
従業員への管理体制が厳しい
特に上場企業のような売上高を公開している場合、対外的にも売上や利益を年々上げ続ける必要があります。従業員に対しても仕事の効率・コスト削減・売上ノルマが課せられ易く、息苦しさを感じる場合があります。また、効率化の一環で出来ない人を切り捨て仕事が早い・出来る人に対して負荷を重くしてしまいがちです。大手企業の方が実態の残業時間が多いという事例もあります。
会議・資料作成の社内向けの仕事が多い
報連相は社会人の基本とよく言いますが、会社の規模が大きくなればなるほど報連相の範囲や重要性が広がります。中小企業では口頭で済んでいたものが、上長の更に上長への報告等の為に資料を作成が必要。また、多数ある部門との連携の為や従業員の管理を目的とした会議も必然的に多くなります。実際に勤務すると思ったより個人の成績ではなく、社内の報連相が上手い人が評価される場面もよく見かけます。
上・横・下に複雑な人間関係の構築が必要
会社の人数が増えるほど上司・同僚・部下との人間関係が複雑化します。時には部署が違う人との関係構築が必要な場合もあり、人間関係に疲れてしまう可能性があります。
黙って仕事だけをしに行けばと思われるかもしれませんが、大企業の場合は昇進や部署異動により関係構築を余儀なくされ逃れられない場合も多いです。
自分の裁量が狭いが責任は重い
先述の報連相に絡む事ですが、自分の裁量で決められる範囲が中小企業よりは狭く基本は上司の指示を仰ぐ事になります。大手企業のメリットでも上げた金額規模が大きい仕事になれば当然責任は重くなってきます。失敗をすると大損害を発生させるリスクもあり、細かく上司に報告し独断で動かない立ち回りが重要になってきます。
また、決裁権がかなり上層部にある場合が多く、決裁スピードも必然的に遅くなるのが分かります。
転勤や支店閉鎖のリスクがある
全国規模に拠点を構える企業は親会社/子会社間の出向や支店間での転勤のリスクはあります。入社当初は転勤が想定されていなくても、出店・方針転換・玉突き人事等様々な要因で転勤を余儀なくされる可能性があります。また、本社では無く数人規模の支店で働く場合、主要顧客が撤退に伴う支店閉鎖のリスクも存在します。
大手企業・中小企業どちらが良い?
大手企業、中小企業の両者とも良い点・悪い点があります。どちらが良いという事は無く、自身の適正がどちらにあるかだけだと考えます。
中小企業→大手企業の転職の方が転職難易度は高く、若い内に大企業で経験値を積み、会社が合わなければ大手→大手もしくは大手→中小が転職し易いと感じます。
金銭面や福利厚生が十分なだけでに満足できる人は少なく、自分がどのような環境に合っているのかを考えながら転職活動をしていきましょう。